<オープン戦:中日1-3ヤクルト>◇20日◇ナゴヤドーム

 開幕は渡さない!

 開幕投手候補の中日吉見一起投手(25)がヤクルト戦に先発し、6回2/3を3失点に抑えた。19日には開幕の座を争うライバルのチェンが6回を0封したが、吉見も持ち前の制球力でヤクルト打線に大量点を与えず。開幕を6日後に控えたオープン戦最後の登板で、吉見健在を首脳陣にしっかりと見せつけた。

 針の穴を通すようなコントロールで、自らの不安を一蹴した。開幕投手候補の吉見が、オープン戦最後の登板で、きっちりと粘投。乱れた制球を試合中に修正するなど、本来の姿を取り戻した。

 「結果的にはこんなもんじゃないかと思います。きょうはコースを狙いすぎて腕が振れていなかったけど、5回くらいからは思うようなボールが投げられた」。

 3回には相川に左中間にソロを打たれ、4回には青木、デントナ、藤本に二塁打を許し、計3失点。いずれも、甘く入ったスライダーを打ち返された。

 だが、そこで終わらなかった。「もっと大胆に来い!」という谷繁のアドバイスを受け、腕を強く振って変化球を低めに集めた。5回以降は対戦した8人を全員ピシャリ。表情も自然と和らいだ。7回には宮本の打球が右足の先に当たり、ヒヤリとする場面もあったが「当たってません」と2度繰り返した。もう離脱はできない-。右の柱として開幕からフル回転する決意の表れだった。

 1日のロッテ戦で右ひざに打球が直撃し、登板機会が1試合減るハプニングもあったが、これで開幕も問題なし。森ヘッドコーチも「スライダーがあの高さに入ったら打たれるということ。それを分かって修正した」と評価し「シーズンでも調子が悪い時はある。その中で6、7回を3失点以内に抑えて試合を作ることが大事なんだ。吉見は心配していないよ」と話した。

 19日には、開幕の座を争うチェンも6回を無失点に抑えたが、吉見だって負けてはいない。開幕投手については「投げたいと言うと新聞に書かれるので、ノーコメントでお願いします」と、本音は胸の内にしまったが、これで準備完了。あとは首脳陣の腹づもり一つだ。「あと1週間近くあるので、しっかり最高のパフォーマンスが出せるように仕上げていきたい」。昨季16勝のプライドのもと、あくまで開幕だけを見据えている。【福岡吉央】

 [2010年3月21日12時1分

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