<オリックス4-3日本ハム>◇20日◇スカイマーク

 大黒柱抜きで勝った-。オリックスが今季2度目のサヨナラ勝ちだ。2-3の9回。後藤、ラロッカ、北川の3連打で同点とし、T-岡田が敬遠され、無死満塁でヒーロー役は赤田将吾外野手(29)に巡ってきた。次打者サークルの日高に「おいしい場面、持っていけ!」と尻をたたかれ、有言実行の決勝打を左前に運んだ。ナインから手荒くペットボトルの水をぶっかけられた。

 赤田

 途中から出場しておいしいところで打って悪いなと(笑い)。でもみんなでつなぐ野球が最後にできた。ストライクがきたら積極的に行こうと。きれいに決まって良かった。

 何度もチャンスをつぶし、今季最多15残塁の拙攻。それでも最終回にナインが集中力を発揮した。

 劇的な幕切れにも、岡田監督に笑顔はない。「前半で1本(安打が)出てたら(勝負が)決まるような展開。嫌な展開やった」。ストレスのたまる攻撃はカブレラが負傷欠場という緊急事態も影響していた。打率4割5厘、8本塁打、16打点とチーム3冠王。「あまりに大きすぎる存在やしな」。1点差負けの瀬戸際からつなぎの野球で逆転サヨナラ勝ちに持ち込んだ。赤田は「こういう勝ち方はファンに喜んでもらえるし、チームに勢いが出る」と声を大にした。

 7回以降を無失点リレーと力投した中継ぎの奮闘もあり、3カードぶりに初戦を取った。貯金1とし、3位に浮上。岡田監督は「打つ方はあまり点を取れてないし、良くないということ」と不満げだが、1点差ゲームは今季7連勝。主砲不在であらためて接戦に強いオリックスを証明した。【押谷謙爾】

 [2010年4月21日11時18分

 紙面から]ソーシャルブックマーク