<中日6-2阪神>◇4日◇ナゴヤドーム
落合中日の強力クリーンアップ「BMW」がまたも爆発した。1点を追う4回に4番トニ・ブランコ内野手(29)が決勝の逆転2ランを放った。前夜、落合博満監督(56)の現役時代の写真を見ながら、指導を受けた効果がいきなり出た。さらに5番和田一浩外野手(37)がリーグトップタイの10号ソロで続くと、3番森野将彦内野手(32)も4安打で打率を4割に乗せるなど、主軸の活躍で阪神相手に2連勝を飾った。
ブランコのバットは内角球をスムーズにさばいた。1点を追う4回無死一塁、阪神久保のフォークをとらえると打球は三塁新井の頭上を突き抜け、左翼手藤川俊を飛び越え、弾丸ライナーのまま左翼スタンドに突き刺さった。
「内角のボールだったけど、自分でもびっくりするくらいうまく打てたよ」
完ぺきな8号逆転2ラン。主砲の36打席ぶりの1発で主導権を握ると続く和田の10号ソロで追加点。6回にはブランコがとどめのタイムリーを放って勝負を決めた。前日に続く「BMW」のそろい踏み。中心にいたのは目覚めた大砲ブランコだった。
「昨日の試合後、監督にアドバイスをもらった。打席ではそのことだけを考えていたんだ」。試合後、今季初のお立ち台に上がったブランコは照れながら“ホームラン欠乏症”から脱出できた理由を明かした。
前夜の阪神戦後、他の選手が帰路につく中、落合監督の打撃教室が始まった。打撃内容が悪く夜も眠れないほど悩んでいた4番のために、指揮官は1つのアルバムを見せてくれた。中に入っていたのは3冠王・落合監督の現役時代の打撃写真だった。
テークバックの時に左肩が入りすぎて、ボールが見づらくなる悪癖を指摘された。また、結果が出なくても落ち込みすぎないよう諭された。一夜明けたこの日、試合前の練習で落合監督と前夜のおさらいをするとゲームでは吹っ切れたかのように快打を連発した。3番森野、5番和田の間で陰が薄かった4番が存在感を取り戻した。
「吉見が投げて、3、4、5番が打って。そういう意味では今年、一番のいい勝ち方かな」。落合監督は今季最大の評価を口にした。試合開始直前に2番井端が故障を訴え、急きょ出場できなくなるピンチを主軸が救った。そして、何より辛口の指揮官がベストゲームと評した最大の理由は4番に明るい兆しが見えたからに違いない。【鈴木忠平】
[2010年5月5日9時58分
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