中日の主砲トニ・ブランコ内野手(29)がセ・リーグ球団初の交流戦優勝と自身初のMVP獲得に強い意欲を見せた。12日からソフトバンク相手に交流戦スタート。昨季は11本塁打、24打点で2冠に輝いたが優勝を逃したため、優勝チーム以外から選出される日本生命賞(賞金100万円)獲得にとどまった。09年にドミニカにある自宅のリフォーム代を稼いだ、思い入れある舞台で、再びアーチ量産態勢を目指す。

 ブランコの眼が鋭さを増した。12日、ソフトバンクとの交流戦初戦を控えナゴヤドームで練習。意気込みを問われた主砲は、はっきりとした目標を口にした。「もちろんチームが勝つように良い仕事がしたいよ。賞金ももらえるしね。MVP?

 神様の力を借りてもらえるものならもらいたいね」。

 交流戦はブレークのきっかけをつかんだ舞台だった。昨季、交流戦初戦となった5月19日の西武戦(大宮)で140メートル弾を含む、来日初の1試合2本塁打を記録。その後も期間中に本塁打を量産。24試合で11本塁打、24打点をたたき出し2冠に輝いた。

 ただし、MVPは逃した。交流戦は優勝チームに賞金5000万円。加えて賞金200万円のMVPは必ず優勝チームから選出される。ブランコは優勝チーム以外から各リーグ1人が選ばれる「日本生命賞」にとどまった。

 それでも推定年俸2700万円だったハングリー助っ人にとっては破格の賞金100万円をゲット。この臨時収入をドミニカ共和国にある豪邸のリフォーム代に使った。サクセスストーリーをのし上がった思い入れ深い戦いに、自然とボルテージは上がる。

 過去5年間優勝チームはすべてパ・リーグだが、得意げに交流戦対策を披露した。「(交流戦は)審判もピッチャーも変わってくるけど心配はないよ。今年は去年よりも難しくなることは分かっている。(相手投手は)コーナーをついてくるだろうしね。相手ピッチャーの失投を確実に打ちたいね」。09年よりもマークがきつくなるのは承知の上。だが、どんなに好投手でも甘い球は絶対に来る。それを確実にスタンドに運ぶつもりだ。

 5日の阪神戦(ナゴヤドーム)から4試合連続で無安打。一時は3割台に乗っていた打率も2割8分2厘まで下降した。8本に止まっている本塁打にも納得していない。この日はフリー打撃でこれまで使っていないメーカーのバットを試すなど、試行錯誤。「いろんなことにチャレンジしている。すぐにではなくても、これからきっと良くなるさ。もっとホームランも打てるようになるよ」。1年前に逃した優勝&MVPが最高のモチベーション。今年も交流戦を大爆発のターニングポイントにする。【桝井聡】

 [2010年5月12日11時43分

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