<ロッテ1-0横浜>◇30日◇千葉マリン

 ロッテの8番里崎智也捕手(34)が、プロ12年目で初のサヨナラ本塁打を放った。0-0の11回1死、横浜山口の147キロの外角直球を右翼ポール際へ運んだ。本塁周辺で歓喜の輪がほどけると、ベンチ前で連続試合安打が22で途切れた1番西岡にジョークで小突かれた。お立ち台では「剛(西岡)に『ツーベースで良かったのに』とはたかれた。記録を途切れさせて申し訳ないけど、僕も精いっぱいなんで」と、ファンを笑わせた。

 ロッテの今季交流戦ホーム全勝を継続させたヒーローだが、チーム愛に満ちた自虐トークに徹した。今季最多タイの貯金12には「僕が足を引っ張ってなければ20はいってる。今日を機にあまり三振しないようにするので、広い心で応援をお願いします」。ベンチ裏に戻っても、2割台前半の打率に「周りは3割(打者)ばかり。僕が2割8分くらい打っていれば、チーム打率3割はいっている」と謙虚な姿勢を崩さなかった。

 守備では2盗塁刺。「盗塁は投手との共同作業。(渡辺)俊ちゃんがしっかりやってくれた」。投手を立て、最後まで自らを誇ることはなかった。【斎藤直樹】

 [2010年5月31日8時32分

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