<ソフトバンク3-1オリックス>◇3日◇福岡ヤフードーム

 今季最多の140球に魂を込め、泣いた。オリックス小松聖投手(28)が8回完投ながら4敗目を喫し、おえつを漏らした。「保谷さんのために今日は勝ちたかったです。悔しいです」。ベンチ裏に出てきた右腕はあふれる涙をタオルでぬぐい、肩を震わせた。

 福岡市内のホテル出発前に合宿所「青濤館」の保谷寮長の急死を知った。07年の入団から2年間、世話になった。試合前から唇を結び、期する思いを胸の奥で燃やした。1-0の3回、田上に同点ソロを浴びても動じない。反撃を信じた。7回1死一、三塁、再び田上を遊ゴロに打ち取るも併殺を取れず、勝ち越された。最後はオーティズに1発。8回6安打3失点と最低限の仕事をしたが、供養の白星は届けられなかった。

 岡田監督は集中しづらいマウンドで力投した小松をねぎらい、奮起の足りない打線を一喝した。「小松?

 よう投げとったよ。交代は全然考えてなかった。あのくらいのゴロならゲッツーとらなアカン。明日は打つ方が頑張らんと。負け1つ、は現実。野手が奮起せんと」。

 帰りのバスに乗り込む直前、小松が誓った。「最終結果で喜んでもらえるように頑張ります」。天国の恩人も、それを待っている。【押谷謙爾】

 [2010年7月4日14時11分

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