楽天田中将大投手(21)が4日、出場選手登録を外れた。Kスタ宮城での試合前練習に姿を見せたが、50メートル走の練習中、右太ももに違和感を訴えた。仙台市内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)など精密検査を受け「右大腿(だいたい)二頭筋挫傷」と診断された。一般的な全治は2~3週間で、監督推薦などで出場の可能性があった23、24日のマツダオールスター2010の出場は絶望。27日再開のリーグ後半戦からの復帰を目指すことになった。

 田中は両足をハの字形に開いて歩き、患部をかばう様子で引き揚げた。「(故障は)初めての場所です。ケアをしっかりして、また登録された時、いい体の状態で臨めるようにしたいです」と話した。症状は軽度の肉離れだが、患部は大切な軸足の下半身で最も大きな筋肉。かばうことで体のバランスを欠き、反対の左足を痛めるケースも多く、慎重に調整を行う必要がある。

 田中は今季ここまで15試合に先発し、8勝6敗、防御率2・82。リーグトップの6完投で、岩隈とともに先発の軸として回転してきた。最下位のチームにとって離脱はあまりに痛いが、田中の今後を考えれば、完治が求められる部位でもある。1軍帯同のまま数日間の安静を経て、ウオーキングなどの軽い運動療法から再開。「慌てないで急ぐ」という相反したテーマで復帰プランを描く。【宮下敬至】

 [2010年7月5日8時57分

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