<巨人10-2阪神>◇4日◇東京ドーム
やられっぱなしだった巨人が、原辰徳監督(51)の怒りのゲキでよみがえった。阪神に連敗して迎えた3連戦最後の一戦。試合前のミーティングで「我々は武士。覚悟を決めて戦え!」とのゲキに選手たちが奮い立った。阿部慎之助捕手(31)のリーグトップに並ぶ28号ソロ、高橋由伸外野手(35)の2打席連発など、4本塁打を含む16安打10得点の猛攻で圧勝。阪神戦の連敗を5で止め、ゲーム差を3へと広げた。
ただのアーチでは虎の勢いは止まらない。1-0で迎えた2回。巨人阿部は前日までとは目の色を変えて打席に向かった。粘りに粘った11球目。ありったけの力を振り絞って外角の球をすくい上げると、リーグトップに並ぶ28号ソロはバックスクリーン左の客席の上段に吸い込まれた。左打者ではめったに届かない場所。球場がどよめくほどの超特大の1発で、試合の主導権を握った。
主将の1発の後も攻撃の手は緩めなかった。高橋が2回、3回と2打席連続で右翼席上段へ運び、5回には不振の4番ラミレスの27号ソロで中押し。7回、8回にも1点ずつ加えてダメを押した。阿部は「今日は絶対に勝つという気持ちで試合に入った」と、試合前に原監督が見せた厳しい表情を思い起こした。
阪神戦は昨季終盤に5カード連続で負け越し。今季も首位にいるのに、直接対決では大きく水をあけられている。原監督は「力の差はない。むしろ巨人が上回っている」と、勝負が始まる前の、にらみ合いの段階ですでに負けていると感じていた。試合前のミーティングで熱っぽく語りかけた。
原監督
我々は勝負師であり武士だ。阪神の選手は(13ゲーム差を巨人に逆転された)2年前の記憶を教訓にして、あの屈辱を心に刻んで戦っている。一方、我々はどうか。ミラクルを起こしたことに胸を張るのはいい。でも、それにあぐらをかいて戦っているようではいけない。刀を抜き、刺し違えるぐらいの気持ちで向かってくる相手に、こちらも覚悟を決めて向かっていかないといけない。
最後までスキを見せずに投打で圧倒した。試合後の会見で、原監督は「どう感じたかは、選手たちに聞いてください」と笑ったが、間違いなく伝わったはずだ。選手の顔つきや、戦いざまが、それを物語っていた。【広瀬雷太】
[2010年7月5日8時58分
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