<ソフトバンク1-9オリックス>◇4日◇福岡ヤフードーム

 オリックスの近藤一樹投手(26)が、3日に急死した合宿所の保谷(ほうや)俊夫寮長(享年62)に1日遅れで勝利を届けた。8回6安打1失点。得意とするソフトバンク戦で、自身1カ月半ぶりの白星を挙げたが、喜びとは違う思いがあふれた。「本当に悲しい。僕はやんちゃばかりしていたんですけど、食事はいつも隣の席で食べて、オヤジ的な人でした」。移動のバスの前で胸の奥の感情を吐き出した。

 01年に日大三(東京)のエースとして夏の甲子園で優勝した右腕は、分配ドラフトで近鉄からオリックス入りした05年から2年間、寮で暮らした。持病の肩痛に苦しんだ時期で「よく声をかけてもらった」と言う。チーム全員で弔い星を狙った前日3日は、小松が8回1失点も報われず完投負けして号泣。近藤は「相手より先に点を与えないと思い、序盤から飛ばしました」。降板した8回に直球が146キロを計測するほど力のこもった投球だった。

 チームは2カード連続勝ち越しで貯金2。再びAクラスと2ゲーム差に迫った。岡田監督は「明日告別式があるし、保谷さんのためにも勝って行ければと思ったし、みんな言わんでも分かってるやろ。あまりにも急やったからな」としみじみと語った。ウイニングボールは日高選手会長が代表して預かり、夜の通夜で霊前に手向けた。【押谷謙爾】

 [2010年7月5日8時0分

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