<西武8-4楽天>◇11日◇西武ドーム
「左のおかわりくん」と期待される2年目の坂田遼外野手(23)が、楽天戦で人生初の2打席連発「おかわりアーチ」を放った。2回に3号先制2ラン、3回に4号同点ソロで逆転勝利を呼び込んだ。7月に入って1軍に昇格し、先発出場した5試合で4発と、離脱中の中村をほうふつとさせるパワーを見せつける。1発を放った3試合は全勝と勝負強く、故障者続出の西武に待望のニューヒーローが誕生した。
映画「ロッキー」の入場曲に乗って坂田が打席に入った。スイングスピードの速さ、引っ張って伸びていく打球。その力強さは、本家顔負けだった。「1本目、2本目とも入ってくれという感じでした。出来過ぎです。2打席連発なんて人生で初めてです」。会心の2発で本拠地ファンの心を奪った“おかわりくん2号”が、お立ち台で照れくさそうに話した。
自慢の長打力で、打ち合いのゴングを鳴らした。2回無死一塁。カウント1-1から、楽天永井のフォークをすくった。タイミングをずらされたが、バットのヘッドをしっかり残して先制2ラン。1点リードされた3回には「1・2・3で思いきり振り抜きました」と初球の高め直球を狙い打ちして同点ソロ。いずれも右中間席に運んだ「おかわりアーチ」が起爆剤となって楽天永井を“KO”し、逆転勝ちを呼び込んだ。
苦戦続きの状況でラッキーボーイになった。ここ5試合4発。1発を放った3試合は負けがない。渡辺監督は「期待以上。(前節)オリックス戦から坂田がいなかったらどうなってたことか」と“救世主”と認めたほど。「遠くに飛ばす天性の技術がある。左方向にも打ち出したら本物かな。今は外せない選手の1人」と今後も先発起用する方針だ。我慢強く育てた中村のように、日本人には数少ない長距離ヒッターの資質を坂田にも強く感じている。
打っても喜びすぎず、ものおじしない雰囲気も本家をほうふつとさせる。「中村さんが戻ってくるまで、自分も1軍に残っていられるように練習したい」と浮かれる様子はなかった。3打席目は厳しい内角攻めを受け、右ひじに死球を受けた。試合後にアイシングしている姿が痛々しかったが「大丈夫です。(休日の)明日も練習します」と明るく言った。自衛隊で勤務する父の背中を見て育った。勢いだけじゃなく、精神面の強さも感じさせる23歳に、ブレークの予感が漂う。【柴田猛夫】
[2010年7月12日9時28分
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