今季打点王のタイトルを獲得した日本ハム小谷野栄一内野手(30)が、山ごもりによる“仙人トレ”を計画している。17日、2軍施設のある千葉・鎌ケ谷で自主トレを行い「このオフは山にこもります。人も来ないですし、集中できますからね」とプランを明かした。

 打率3割1分1厘、16本塁打、109打点。今季は打撃3部門すべてで自己最高の成績を残したが、例年通りにシーズン終了後も休むことなく練習を続けている。「年末年始も休みません。キャンプのとき以上に、練習量をこなしておきたい」。充実のオフを過ごすため、自主トレ先に選んだのが、母校の創価大だ。

 東京・八王子に位置し、すぐ奥には高尾山もそびえる。「ウチの大学の周りは山だらけですよ。山道を走って、下半身を鍛えたい」。酸素が薄く、起伏が激しい獣道を走ることで、体には平地以上の負荷がかかり、体が鍛えられる。

 精神面での鍛錬もできる。昨オフまでは鎌ケ谷で汗を流すことが多かったが、グラウンドを使う選手が多いため、自分のペースで練習できないデメリットがあった。年が明けると、注目ルーキー早大・斎藤佑らが合同自主トレを行う予定で、ファンや報道陣が大挙押し寄せることも予想される。「集中したいという思いが一番です」。人との接触を避け、山で密度の濃いトレーニングを積む狙いだ。

 これまではオフに入ると太ってしまう傾向にあったが「今年は落とすようにしています。月1~2キロずつ減らしていきたい」と体重管理もバッチリ。“仙人”が山を下りるとき、来季の準備は整っているはずだ。【本間翼】

 [2010年11月18日10時25分

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