広島がロイヤルズのブライアン・バリントン投手(30)獲得に乗り出していることが20日、分かった。同投手は02年の全米ドラフトで全体の1位指名でパイレーツに指名された右腕。07年には元パイレーツの桑田真澄氏(42)と3Aでチームメートだった。

 195センチの長身から150キロ近い速球とスライダー、チェンジアップ、カットボールなどを操る。今季3Aでは8勝2敗の実績を残しメジャーに昇格。8月15日のヤンキース戦で先発し、8回を無失点に抑えてメジャー初勝利を挙げた。

 編成担当者は「制球力があり、打者の内角を思い切って突ける。球離れが遅いので見た目より打者は速く感じるはず」と高く評価。28歳の08年に加入し、2年間で26勝を挙げてレンジャーズに移籍した遅咲きのルイスのような活躍を期待している。

 大リーグ事務局への身分照会を済ませており、相手の返答が届き次第、交渉に入る。ロイヤルズもこの日、バリントンをメジャー40人枠から外す手続きをしており、広島移籍への準備に入っている。全体1位指名の選手で日本球界入りすれば、87年ヤクルトのホーナーらに次いで4人目になる。横浜からFA宣言した内川獲得に動くなど積極補強姿勢の広島が、13年連続Bクラスからの脱出へ向けて戦力アップを進める。

 [2010年11月21日7時30分

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