佑ちゃんに、“覆面”調査員が用意される。日本ハム梨田昌孝監督(57)が24日、来年2月のキャンプで、斎藤佑樹投手(4年=早実)のブルペン投球で、多くの捕手に受けさせる考えを明かした。マスク(覆面)をかぶる複数の捕手の感想、意見を吸い上げ、起用法、采配に生かしていく。

 この日、札幌市内で講演した梨田監督はイベント終了後、来春キャンプでの斎藤の投球練習パートナーについて「じゃんけんやな。みんなが受けたいだろうし」と話した。冗談交じりの方針にも、捕手を固定せずに多くの選手に受けさせるのには、狙いがあった。

 東京6大学秋季リーグ優勝決定の早慶戦などもテレビ観戦した梨田監督は「いい球を投げていたよね。あのワンバウンド(のスライダー)を打者が振ってしまうっていうのは、何かあるんだろうね」と評価する。「受けてみたい投手だよね」という注目ルーキー。来季で25年目を迎える兼任コーチの中嶋、名店ダルビッシュの味を知る鶴岡、さらに大野、今成、渡部、尾崎らの各捕手に託し、気付いた点などを報告させる。

 高校、大学と日本一に輝いた実力は折り紙付き。だからこそ、偏った先入観を持って見てしまう危険性もある。実際に球を受けた選手たちの「★の数」が、冷静な育成、采配の手助けになる。【本間翼】

 [2010年11月25日11時11分

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