酸いも甘いも掘り起こされる!?

 阪神の本拠地・甲子園球場のマウンドが21年ぶりに生まれ変わることが11日、明らかになった。19日にアメリカンフットボールの「甲子園ボウル」が開催される。従来は外野の芝生部分だけを利用していたが、今年は本塁からセンター方向に向けてフィールドを設置する予定。そのためマウンドを削って平らにすることになった。

 鈴木副球場長は「アメフト連盟の要望もあってイチからきれいにする。(マウンド撤去)80年代に1度あったと聞いている」と話した。13日にも着工する見通しだ。

 甲子園のマウンドは、昨オフに完了したリニューアル工事の際も残されたままという、まさに聖地の中の聖地だ。前回削ったのは89年11月で、当時もアメリカンフットボールの開催が理由。甲子園ボウル終了後に、2日間ほどで作り直すことになる。球団側から新マウンドに関する要望はなく、球場関係者は「高さ、大きさ、土の質に変わりはない。きれいになるというか、生まれ変わる」と言う。

 形状こそ変わらないが、21年間使いこまれたマウンドがフレッシュな状態になる。タイガースが低迷した時期から優勝争い常連球団に変貌した歴史を支え続けてきた。昨年に大きく生まれかわった甲子園にとって、最後の「リニューアル」と言える。

 [2010年12月12日10時47分

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