西武菊池雄星投手(19)が宮崎・南郷キャンプの1軍メンバーに入った。西武は19日、埼玉・所沢市内でスタッフ会議を開催。今年こそ、の期待がかかる菊池について、渡辺久信監督(45)は「1軍に連れていって、しっかり育てたい」と明言した。投手陣には2月1日のキャンプ初日に全力投球できるよう指示を出しているが、菊池についてはマイペース調整を容認した。ドラフト1位の大石達也投手(22=早大)の1軍スタートも正式に決まった。
勝負の年と位置づける1年が、昨年と同じ南郷で幕を開ける。うれしいニュースにも菊池は「昨年の経験を生かして焦らないよう頑張りたいです。まずはオープン戦に向けてしっかりやっていきたいです」と冷静にコメントした。
一挙手一投足に日本中の視線が集まった昨年のキャンプ。周囲に笑顔を振りまきながら実は投球フォームを見失い、左肩に違和感を抱えていた。しかし、少しでも早く実戦のマウンドに上がるために投げ続け、結果、ルーキーイヤーを棒に振った。「(違和感があると)言い出せない自分の決断力、勇気がなかっただけ」と振り返るだけに、2年目の今年は、「焦らない」というテーマをまず明確にした。
御前投球が実った形だ。前日18日、渡辺監督や小野1軍投手コーチなどの前で立ち投げを55球。17日の自主トレ公開日に続く連投で左肩の順調な回復ぶりをアピールした。それでも、決して無理はせず、今の自分の状態をボールで正直に“申告”。同監督も「昨年はほとんどリハビリで、実際に見てやっと投げられる状態になったと確認した。本人も今年は気持ちの入り方が違うと感じた」と、ボールとともに2年目にかける菊池の思いを加味した。
渡辺監督は1軍にあたるA班とそれ以外のB班の振り分けについて「主力クラスとルーキー何人かをA班として連れていく」と説明した。ただ、菊池については少し違う。「1軍に連れていってしっかり育てたい」と、手元に置いて確実にステップアップさせるのが狙いだ。投手陣には2月1日に全力投球できるように指示しているが、ケガ明けということを考え「いろんな事情があるから、それは別にね」とペースアップを促すつもりもない。
菊池はかねて「(1、2軍)どちらでも頑張るだけ。自分がやることをやれば上に上がれると思う」と、キャンプスタート時の立場にはこだわっていなかった。1軍スタートは吉報には違いないが、何かを変えるつもりもない。首脳陣の後押しを受け、マイペースで、着実に自らを高めていく。【亀山泰宏】
[2011年1月20日9時4分
紙面から]ソーシャルブックマーク



