楽天の「半そで王子」が元気いっぱいで大寒の仙台に登場だ。沖縄での自主トレ第1弾を終えた小山伸一郎投手(32)が20日、Kスタ宮城で仕上げに入った。年中通す半そで姿はもちろん健在。「走り込みとウエートで土台をつくってきました」と“はと胸”をどんと張り、おもむろに今オフ初めてブルペンに入った。30球の試運転。重たい直球を放り込み、「沖縄でも遠投をしっかりやってきましたよ、嶋と。ひじがしっかり上がって、初投げにしては上出来です」と納得していた。

 「滑る」とされる統一球を味方にする。140キロ台中~後半の超高速シンカーを持っている。「緩急、を考えてるんですよ。滑りを利用して緩いシンカーを」と打ち明けた。「球速とともに腕が緩んでしまっては意味がない。開幕までの時間をにらみながら練習してみたい」。したたかに準備を進める。

 ルーキー美馬の「抑えに挑戦したい」との言葉に「競争です。でも抑えを経験している立場で言わせてもらえば、簡単にそう言われるのは悔しい」と反応した。ゲーム終盤の番人として、今季もどしっと居座る。【宮下敬至】

 [2011年1月21日10時48分

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