<阪神7-4広島>◇12日◇甲子園

 開幕戦からトリプルKで逃げ切った!

 阪神は久保田智之投手(30)、小林宏投手(32)、藤川球児投手(30)のリレーでリードを守り、先発能見篤史投手(31)に白星をプレゼントした。

 9回2死走者なし。東出、広瀬から連続三振を奪っていた藤川の喪章がグラウンドに落ちた。最後の打者との対戦を前に、ふと冷静になった。

 藤川

 誰のために投げているのか、考える時間があった。みんなの思いが乗っていると感じられた。

 東日本大震災で困難を極める被災者のために-。最後の打者トレーシーを、136キロフォークで空振り三振で締めた。3者連続三振。これ以上ない形で、11年シーズンを踏み出した。

 7回2死一、二塁、リードが2点になったマウンドに上がったのは久保田だ。「能見さんが粘って、僕が壊すわけにいかなかった」。マウンドに上がる際には心ないブーイングも鳴り響いた。それでも、動揺しない。栗原を148キロ直球で詰まらせ遊ゴロに仕留め、ピンチをしのいだ。

 小林宏の阪神での初登板は8回。「緊張はありました。点差がなかったので」。先頭岩本に初球を右前に運ばれる。そして、1死一塁から代打嶋に左翼フェンスを直撃する適時二塁打を浴びた。ただ、追加点は許さずリードは守った。「チームが勝ったことが一番です」。11年版勝利の方程式が初陣を白星で飾った。