<日本ハム3-8西武>◇13日◇札幌ドーム
西武のドラフト3位ルーキー、秋山翔吾外野手(22=八戸大)が、開幕2戦目で猛打賞と活躍した。日本ハム戦(札幌ドーム)で第1打席はチャンスに中前打を放ち、初ヒットとともに初打点もマーク。続く第2打席にも左前打で追加点をたたき出した。7回に回ってきた第4打席も中前打。球団では81年の岡村以来30年ぶりに開幕スタメンを勝ち取った新人が、きっちりと結果を残した。チームも連勝を飾った。
記念すべき一打にも、22歳はどこか素っ気なかった。西武秋山は一塁ベースに立った時のことを「ボーッとしててよく覚えてません。ベンチで迎えられた時に(初安打が)出たんだなと。出て良かったと思います」と振り返った。開幕してまだ2試合。緊張していたのかもしれないが、結果は申し分なかった。2回に中前へ初打点のおまけつきとなるプロ初安打。それを皮切りに3回に左前適時打、7回にも中前打で猛打賞。初ヒーローインタビューで堂々と胸を張った。
足と守備は早くから1軍レベルにあることが分かっていた。課題の打撃強化のために、今でも休日返上で打ち込むことが珍しくない練習の虫。計画停電の影響で節電が呼びかけられた時には、暗い室内練習場で照明をつけず、電力を消費する打撃マシンも使わずに1人練習していたこともあった。最近では簡単に三振することが少なくなり、渡辺監督が「トータルバランスに優れた、相手にとっていやらしい選手。打つ方も何となく期待できる」と話したように、打撃面の評価も徐々に上がってきた。
西武に入るとは思ってもいなかった。ドラフトを目前に控え、ソフトバンクが上位で秋山を獲得するのではという報道があった。本人もそう思っていた10月28日。テレビ中継を見ていると、ソフトバンクは2位で同じタイプの大学生外野手・柳田を指名した。この時点でプロ入りを半分諦めたというが、その後西武が3位で指名。現ソフトバンク秋山監督のイメージが強い「西武の秋山」としてキャンプから猛アピールを続けてきた。
さらにこの話には、実現しなかった続きがある。どこからも指名がなかったらという条件つきで、あるメジャー球団から誘いがあったという。米球界が放っておかないほどの身体能力を誇る逸材。偶然にも西武で歩むことになったサクセスストーリーは、始まったばかりだ。【亀山泰宏】



