<日本ハム3-8西武>◇13日◇札幌ドーム

 日本ハムの新助っ人が存在感をアピールした。6番に座ったマイカ・ホフパワー内野手(31)が、来日1号本塁打を含む2安打2打点と気を吐いた。記念の初アーチは西武の左腕帆足から右翼スタンドに運んだ。勝利には結び付かなかったが、4番小谷野とともに2試合連続のマルチ安打をマークし、今後に期待を抱かせた。

 ホフパワーがそのパワーを見せた。2回だ。4点を先制された直後、西武の先発左腕、帆足の初球をとらえた。ライトスタンド最前列へ運ぶ来日1号のソロ本塁打。「今日は帆足の投球が良かったことは認めないと。その彼から打てて良かった」。2試合連続の打点は、開幕連敗スタートの中、光明となった。

 昨季、チームは帆足を苦手としていた。5試合対戦し1勝3敗、防御率は2・04に抑え込まれ、本塁打もゼロだった。しかし「去年の成績はわからない」と話す新助っ人には、そんなことは関係なかった。7回にも中越え適時二塁打を放ち2安打2打点。「狙い球を絞るには、まだ対戦数が少ないが、シーズン終盤では、そのようにできたら」。今後の帆足攻略の中心になるつもりだ。

 初対戦の投手ばかりで、学習も忘れなかった。8回の最終打席では同じ左腕でも下手投げの松永に空振り三振。「初球を打つべきだった。左投手と対戦するときの方が、カーブなどのボールを、体を開かないでしっかりと見続けることが必要」。しっかりと頭の中で今後の対応策を描いていた。

 オープン戦では5本塁打を放ち、12球団でトップだった。その後の練習試合でも、好調さをキープしたまま開幕を迎えている。「チームとして2連敗は残念だが、個人的には調子はいい」。本来のつながりを欠く打線の中で、元気な新外国人が、次こそは初白星をもたらす軸になってくれるはずだ。【木下大輔】