<楽天0-0ソフトバンク>◇14日◇Kスタ宮城
マー君、かわいそ~。楽天田中将大投手(22)が首位ソフトバンクを延長10回4安打9奪三振無失点。序盤の不調をきっちり修正したが、白星はつかなかった。打線が内野安打の1安打で、ノーヒットノーランを免れるのがやっとでは…。3年連続4度目、自己最速の10勝はお預けとなった。
孤立無援でも揺るがなかった。楽天田中は、味方に得点どころか安打もろくに出ない状況でも10回までマウンドを守った。味方打線が12回で内野安打1本しか打てず、スコアレスドローで自身最速の10勝到達はお預け。6連勝を伸ばすこともできなかったが、完封勝利に値する内容に「勝ち星はその時の巡り合わせ。前回はあんなピッチング(6回3失点)で勝たせていただきましたし、今日みたいなこともある。しょうがないこと。点を取られなかったことが一番良かった」と胸を張った。
ぐらついたのは立ち上がりだけだった。きわどいコースをことごとくボールにとられ、1、2回は2人ずつの走者を背負う。だが1回1死一、二塁では小久保を内角高めの速球で詰まらせて遊直併殺、2回2死一、二塁でも鋭く落ちるスプリットで田上を三振に仕留めた。そこから先は圧巻。「尻上がりってやつじゃないですか」。4回無死一塁から10回1死まで、打者19人を1人も塁に出さない完全投球。三塁を踏ませないまま、10回136球を4安打無失点で投げきった。
通常の中5日から、久々に中6日の間隔を与えられた。フル回転を続ける夏場の疲労を考慮して、星野監督から旭川遠征中の9日に言い渡された。その配慮に応え、10回を投げきってみせた。「やることは変わらない。疲れがあったとしても、ありますとは絶対に言いません」。初コンビの捕手伊志嶺には、1回1死二塁で自ら呼び寄せて「走者が二塁にいるときはコースにミットを構えるのを遅くしてください」と年上の相手に伝えてリズムをつかんだ。岩隈を欠く投手陣を支える、大黒柱の風格が体全体からにじみ出ていた。
9三振を奪い、今季121三振として早くも昨季の119を上回った。両リーグトップの防御率は1・16まで下げた。次回は前半戦最終登板となる20日の日本ハム戦(東京ドーム)。そこでダルビッシュと投げ合い、24日の地元での球宴第3戦へと向かう。進化し続ける22歳に勝ち星はつかなくとも、前半戦最後の本拠地登板は堂々の内容だった。【大塚仁】



