<ヤクルト2-2巨人>◇30日◇神宮

 ヤクルトが、小川淳司監督(53)の球団史上最速100勝まであと1球の場面から勝利を逃した。1点リードの9回2死一、二塁。林昌勇投手(35)がカウント2ボール2ストライクと追い込んでから、谷にスライダーを中前に運ばれた。土壇場で追い付かれ、小川監督は「全部打たれたのは緩い球。真っすぐは打たれてないんだけど。今年はずっと良くない」と悔やんだ。

 その中で、左脇腹筋膜炎から復帰した由規が、6月9日以来の1軍先発で7回途中1失点と好投した。1回は3四球で招いた2死満塁のピンチで押し出し死球を出したが、2回以降立ち直る。カットボール、チェンジアップで組み立てる中で「真っすぐのタイミングが合ってきた」と修正した。最速は154キロ。「ファームでは5回までしか投げてなかったけど、長いイニングでも影響はなかった」と完全復調。逃げ切れなかったが、勝負の後半戦に向けて明るい材料になった。