<オリックス5-4楽天>◇15日◇ほっともっと神戸
楽天塩見貴洋投手(23)に正念場が訪れた。大事な大事なオリックス戦に先発したルーキーは8回まで投げ4失点。オリックス寺原との投げ合いで四つに組むも、立ち上がりの悪さ、被本塁打による失点と、年間通しての課題が露呈してしまった。大目標とするチームのCS進出と新人王奪取へ。同じ過ちはもう繰り返さない。
塩見は身をもって1球の怖さを思い知った。2点リードの6回無死一塁。この3連戦で無安打だった李への初球、ストレートがど真ん中に吸い込まれていく。打った瞬間それと分かる同点2ランが右翼席に飛び込んだ。「ボール球でよかった。勉強不足です」。打線が5回までに寺原から4点を奪い、優位に試合を進めていただけに痛恨の一撃だった。チームがサヨナラ負けを喫し、ダメージはさらに大きくなった。
発展途上のルーキーはこの日も課題にぶつかった。苦手の立ち上がりに失点。その後も坂口、後藤の左打者に、同じように左方向への安打を許した。そして6回に浴びた同点弾はリーグワースト2位となる今季13本目の被弾だった。「状態は良かった」というだけにもったいなさが残った。その後は勝ち越しを許さず、8回を119球で投げきったのがせめてもの意地だった。
佐藤投手コーチは6回の同点弾について「あそこは考えて投げないと。バントもないし、引っ張りにくることも考えないといけない。安全策というかね」と、フルスイングされた初球のストライクに苦言を呈した。ルーキー左腕にとっては毎日が勉強。「いろいろ考えながら投げてほしい」と、今後の成長に期待を込めながら振り返った。
大事な3位攻防戦の勝ち越しはならなかった。8勝目を挙げれば新人王争いでも大きな意味を持つはずだった。だがそれも、ローテーション投手として1年目からマウンドに立ち続けているからこそ迎えた試練にほかならない。「勝負はまだ先」と星野監督は繰り返す。この先に待っている大きな舞台で、きっとこの日の悔しさを晴らしてみせる。【大塚仁】



