<西武6-5楽天>◇16日◇西武ドーム
楽天が9回に5点差を追いつく驚異的な粘りを見せたが、最後は西武にサヨナラ負けの結末となった。序盤で試合を壊した先発戸村健次(23)の乱調が敗因だった。3回までに5失点では、星野仙一監督(64)もおかんむり。ここ4試合で3度目、2試合連続サヨナラ負けの悪い流れは、今日17日に先発する田中将大投手(22)で止める。
怒りの矛先は、先発の戸村に向けられた。完全な負け試合を1度は追いついた執念に、満足感を漂わせていた星野監督が、思い出したように言った。「戸村はあれじゃあ、アカンな。あんな序盤に5点もとられちゃ。スリーボールから振ってくるに決まっとるやろ」と声に怒気を含ませた。
プロ初勝利が遠い2年目のドラフト1位右腕。活躍を妨げている制球難が、いつまでも解消されない。1回1死二塁で、中島に許した先制2ランはストライクが入らず、カウントをとりにいった真ん中直球。3回には中村に左翼フェンス直撃の適時二塁打、秋山にも2点適時打を許して、計5失点。戸村は「細かいコントロールがつかなかった」と弱みをさらけ出し、振ってくる西武打線の餌食になった。
星野監督には、だめ出しされまくっている。今季は開幕ローテ入りしたが、登板3試合で2軍落ちした。名誉挽回を誓い、球宴明けに1軍の練習に合流したが、再び試練が待っていた。ブルペン投球をチェックした闘将から「ダメだ」と一喝され、まさかの昇格見送りを経験。悔しさを練習にぶつけ、CS争いの大事な時期にようやくつかんだチャンスでも、結果を出せなかった。
正念場だ。CSを争う直接対決で、接戦を落としている。3位オリックスには前カードで2度、この日は5位西武にも競り負け、ここ4試合で3度サヨナラ負けしている。3位以内に生き残るために、今日の試合はなんとしても落とせない。防御率リーグトップ、15勝を挙げている田中で必勝を期す。
先発陣は永井が故障離脱しているが、田中、岩隈、塩見が安定。残る3枚、現在は井坂、戸村、長谷部でいかに星を稼げるかが、ポイントになってくる。先発が試合をつくらないことには、話にならない。星野監督は「最後までもつれる。怖いのは西武だな」と今後をにらむ。泣いても笑っても、あと1カ月。一戦必勝で、3位を勝ち取る。【柴田猛夫】



