<西武2-1楽天>◇18日◇西武ドーム

 楽天は4連敗したが、先発した長谷部康平投手(26)の好投が救いだった。西武の強力打線に真っ向勝負を挑み、6回2安打1失点。1点リードの6回に中島に適時二塁打を許したものの、先発の役割をまっとうした。急降下で借金は6にかさみ、残り20試合の厳しさは増すばかり。ようやく先発ローテのめどが立った左腕に、逆転CS進出への望みがかかる。

 楽天の長谷部は、心を整えた。「余計なことを考えずに、投球に集中するだけ」と今季4度目の先発マウンドを踏んだ。今季未勝利の不安、絶好調の西武打線、楽天のチーム状態…。すべての雑念を振り払い、嶋のミットだけを目がけた。

 真っ向勝負で序盤の流れを引き寄せた。2回に先制点をもらい、5回まで1安打無失点。「0」が並ぶスコアボードを見た佐藤投手コーチは「ノーヒットノーランやるんじゃないかと思った」と想定外の好投?

 に飲んでいたお茶を噴き出してせき込んだという。

 疲れの見え始めた6回、ピンチを背負った。四球と犠打で1死二塁。中島に低めのチェンジアップを合わされ、左翼フェンス直撃の適時二塁打を許し「コースは良かったけど、抜けきらなかった」。続く4番中村に粘られた10球目、三塁線を破る勢いの強烈な当たりを高須が横っ跳びで好捕。バックの守りにも助けられ、同点で食い止め「なんとか耐えました」とリリーフ陣に後を託した。

 日本ハム・ダルビッシュと投げ合った前回と同じ6回1失点。勝ち負けはつかなかったが、また自信は膨らんだ。ストライクをとるのに必死だった以前とは違う。直球は常時130キロ台。がむしゃらに投げていた中継ぎ時のように150キロ近い球速はないが、制球への意識を高めた。変化球をコーナーに散らし、力投型からモデルチェンジした。

 信頼を得るために、物足りない部分はある。先頭打者への四球が3度あり「危なかった」と反省した。佐藤投手コーチは「ランナーを出して、ストライクを欲しがると腕の振りがゆるむところがある」と指摘する。粗削りな部分は残っているものの、神経を使う強力打線にわずか2安打。先発として試合をつくった点は、大いに評価されていい。

 内容だけでなく、次は結果が欲しい。「まだ良かったり悪かったりなので、いい球を1球でも多く投げられるように練習するだけです」。残り20試合。長谷部に勝ちがつくほど、逆転CS進出の望みもつながる。【柴田猛夫】