<ロッテ6-5日本ハム>◇2日◇QVCマリン

 5試合ぶりの1発にも、日本ハム中田翔内野手(22)の表情は曇ったままだった。「感触は良かったです。でも自分(の状態)が上がっても、チームが勝たないと…。そういうところを、これからも意識してやっていきたい」。ほしいのは、何よりも白星だった。

 先発のウルフがアクシデントで緊急降板し、序盤から4点を追いかける苦しい展開。そんな中で迎えた6回無死一、二塁の好機。「真っすぐはないと思った」。ロッテ中郷の初球スライダーを強振し、バックスクリーン左まで運んだ。相手投手こそ違うが、4回の打席では、変化球にタイミングが合わずに三振を喫しており、変化球主体で攻めてくると読んでいた。西武中村、ソフトバンク松田に次ぐリーグ3位タイの16号。この時点で1点差に迫る1発に、梨田監督も「負けはしたけど、チームにカツを入れるいい本塁打だった」と評価した。

 前日1日、2年ぶりリーグ優勝の夢が絶たれた。09年の歓喜の際には、胴上げの2日前に2軍に降格。「自分の実力不足。自分自身に腹が立った。あの悔しさは、いまだかつてないくらいの悔しさだった」。アマ時代から輝かしい野球人生を送ってきた中田が味わった、最大の屈辱。「だから今年は、優勝の輪の中、ビールかけの中に自分もいたい」と言い続けてきた。

 夢はかなわず、目標はクライマックスシリーズからの日本一へと変わった。3位オリックスに2ゲーム差と迫られ厳しい状況が続くが、中田の闘志は衰えていない。【本間翼】