阪神が連勝を飾り、同率首位で並んでいた巨人を抜いて単独首位に立った。0-1から打線はすぐに反撃。2回1死一塁で、前川右京外野手(23)がキャリアハイとなる逆転5号2ラン。直近5試合で4本塁打と絶好調だ。
◇ ◇ ◇
人知れぬ努力は裏切らなかった。昨年12月中旬。阪神前川は優勝旅行先の常夏ハワイではなく、真冬の愛知で汗を流していた。「こんな成績じゃ全力で楽しめないなと思ったので。今やるべきことに集中して来年を迎えたいなと」。午前中に3時間、午後も3時間。すべて1人の孤独な時間。「集中できます。今ちゃんとやらないといけない時期なので」。12月は黙々と、ぶれずに自分に向き合った。
オフ恒例の野球教室にも参加しながら、時間を惜しむように練習に励んだ。ある日は三重県で野球教室を終えた後、そのまま「打ち込みします!」と2軍SGLへ飛んだ。夜にひたすら打ち込んだ後、翌日は兵庫県での野球教室に参加。ぎゅうぎゅうに詰め込んだスケジュールも、すべては自分のためだった。
練習の合間に子どもたちと触れ合う時間は、初心を思い出させてくれた。「1球1球必死に声を出して、1球1球チームで戦うというのを見て、そういうのが今自分に足りないのかなとも見つけさせていただきました」。1球に必死に向き合ったからこそ、今のまぶしい活躍がある。【磯綾乃】



