マエケンが異例の大抜てきだ。広島選手会は25日、広島市内のホテルで納会を行い、来季の選手会役員を決めた。新会長に就任した東出輝裕内野手(31)に副会長に起用された23歳の前田健太投手は「まだまだ分からないことばかりだが、勉強して頑張りたい」と意欲満々。知識の幅を広げることで選手としても一層の成長を目指す。

 東出新会長から副会長の指名を受けた前田健が、ぐっと表情を引き締めた。

 「まだまだ分からない部分が多いので、勉強しないといけませんが、これから先、そういう立場にならないといけないという実感はあります。(副会長を)やらせてもらえるのは光栄です」

 23歳での副会長就任は、広島では極めて異例の抜てきだ。今季の12球団を見渡しても、同世代での副会長は楽天田中だけだ。

 広島ではこれまで主に30歳前後の中堅選手がつとめてきたポジションだが、東出新会長は「(前田健は)いずれ選手会長をしなければいけない選手。普通のことですよ」と説明した。昨季沢村賞を獲得し、今季も最多奪三振のタイトルを2年連続で奪取。セ・リーグを代表する投手として広く認知されている前田健に、白羽の矢を立てた。

 2年続いた石原選手会長体制で会計をつとめていた前田健は、昨年のオールスター時に選手会の会議に参加したことがある。

 「年金の話や球界の問題とかでしたが、よく分からなかったです。クリさん(栗原副会長)もいるし、年上の方も多いので、ついていきながら勉強したい。今後にプラスになることがたくさんあると思います」

 来季のキャッチフレーズは、自分の殻を破り、今まで誰もなしえなかったことをやるという意味の「破天荒」。前田健は「変わったフレーズだと思いますが、僕もまだ殻を破れると思うので頑張りたい」と、自己の成長と21年ぶりの優勝に挑戦する。選手会副会長という新たな「肩書」が、エースをさらなる高みに運ぶ。