日本ハム中田翔内野手(22)が27日、一発サインを予告した。今日28日に札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨む。「保留するつもりはないよ」と、よほどの事がない限り、判を押すつもりだ。今季年俸1800万円(金額は推定)からの大幅増は確実だが、本人に希望額はない。レギュラーを奪取し、主軸として成長した1年。年俸アップのアピール材料はそろっているが、球団の提示する金額に従う予定だ。

 中田にとって、お金よりも重視する点がある。「金額より評価が楽しみ」。今季はチームトップの143試合に出場。18本塁打、91打点はともにリーグ3位の好成績を残した。4番デビューも果たし、初めてシーズンを通して1軍の戦力となった。過去3年とは比べものにならない実績を球団はどのように見てくれているか。「自分がどれだけ評価してもらっているか知りたい」。初めて主力として迎えるオフだからこそ、現在のチーム内の立ち位置を再確認するつもりだ。

 この日は、2軍施設のある千葉・鎌ケ谷の室内練習場で約1時間、フリー打撃などを行った。その後、空路北海道へ移動した。この1年は活躍することで注目度がさらに増した。しかし、交渉の席で大きなことを言える立場でないことは自覚している。「提案とか、要望とかは特にない」と、受け身の立場で交渉の席に着く。聞き手に徹して、来季さらに飛躍するための時間にする。【木下大輔】