<日本ハム3-5ソフトバンク>◇1日◇札幌ドーム
日本ハムが、守護神武田久(33)の思わぬ乱調でソフトバンクに逆転負けした。1点リードの9回に登板したが、3連打を含む4安打3失点で逆転され、この回途中でマウンドを下りた。3回に岩舘学内野手(31)がプロ9年目で第1号本塁打を放つなど、初回の2点ビハインドをはね返し必勝継投に持ち込んだが、最後にソフトバンクの粘りに屈した。本拠地6連戦は黒星スタートとなった。
まさかの光景に、スタンドを埋めたファンは固唾(かたず)をのんだ。9回2死一塁。走者を残したままベンチへ下がる背番号21は、口を真一文字に結び悔しさを押し殺した。「打たれた球は全部甘かった」。勝負どころで、魅入られたように決め球が甘く入った。
7回に1点を勝ち越し、8回を増井、9回を守護神の武田久に託す。勝利は見えていた…はずだった。しかし、この守護神が精彩を欠いた。先頭の3番内川に左前打されると、続く4番ペーニャには左中間を深々と破られ同点。さらに5番松田にも右翼フェンス直撃の二塁打を許して、勝ち越された。結局この回、3失点。あとアウト1つという場面で4本目の安打を許した守護神に、ベンチはたまらず2年目の乾をマウンドへ送った。
武田久の9回途中降板は、本格的にストッパーを任されるようになった09年シーズンの8月11日オリックス戦(東京ドーム)以来となる。抑え役としてはルーキーだった当時と比べ、今や2度のセーブ王に輝いたリリーフエースだ。栗山監督は「ものすごく迷った。明日も行ってもらうから、球数を投げさせたくなかった」と、苦しい決断を振り返った。
今季10度目の登板で初黒星を喫した武田久だが、開幕から調子が万全とは言えない。「今年は少しベルト付近に球が集まっている。全体的に(球が)高いよね」と武田久。それでも、ベンチの信頼が揺らぐことはない。約半月ぶりとなった本拠地・札幌ドームの試合を、白星で締められなかった守護神は「何とかしないと」と自らを奮い立たせて帰路に就いた。【中島宙恵】



