<巨人6-4DeNA>◇26日◇東京ドーム

 東京ドーム新記録の11連勝にも、巨人原辰徳監督(54)の表情は渋かった。喜んだのは「勝てたことが大きい」と話した、ここまで。初対戦のDeNA先発クレイマーをKOしての4連勝にも「いろいろ9イニングの中にありましたね。箇条書きができるぐらい、反省点があった」と振り返った。

 主な反省点は3つ。

 (1)ホールトンの立ち上がり

 制球が定まらないうえに失策も犯し、初回に2失点。巨人が苦手とする「初もの」との対戦前の2失点でリズムを狂わせた。

 (2)対ラミレス

 この試合までの対戦打率4割1分2厘にもかかわらず3安打を許し、不用意な直球で被弾もした。原監督は「工夫なり闘争心なりを出しつつ、対策を練る必要がある」と善後策の必要性を説いた。

 (3)無死満塁からの攻撃

 5回は1死後に谷が、7回はエドガーが併殺を食らった。原監督も「無死満塁から7、8番がブレーキにね」と挙げた。

 それでも4連勝できるのが今季の巨人だ。昨季は10投手にプロ初勝利を献上したが、来日初登板初先発で情報がほぼなかったクレイマーを1回で見極め、「初もの」の克服に成功。7回には同点に追いついた後、代打加治前が10球粘って決勝の押し出し四球をもぎ取り、勝利を手繰り寄せた。

 多くの反省点にも、原監督は「次のカードに生かしたい」と締めた。勝ったからこそ、引き締める。だからこそ、巨人はさらに盤石となる。【浜本卓也】

 ▼巨人は東京ドームで6月11日ロッテ戦から1分けを挟んで11連勝。巨人が本拠地球場で11連勝は、後楽園球場時代の83年4~6月に1分けを挟んで15連勝して以来、29年ぶり。東京ドームで11連勝は89年6~8月、08年8~9月の10連勝を抜く新記録だ。この日はリードを2度許しながら逆転し、この東京ドーム11連勝には逆転勝ちが6度含まれている。