「ミスターゼロ」が新守護神に急浮上した。ソフトバンク岡島秀樹投手(36)が、森福に代わりクローザーに起用されることが有力となった。福岡ヤフードームでの投手練習が行われた13日、高山投手コーチが「選択肢のひとつ」と明かした。前日12日の対楽天15回戦で森福が2点リードを守れず救援に失敗。痛い引き分けに終わり、首脳陣が配置転換を検討。ここまで41試合登板で防御率「0・00」のセットアッパー岡島に、白羽の矢が立った。

 高山コーチは、前日の試合後に秋山監督と森福を交えて話し合った。「森福はファルケンボーグと馬原がいない中でよくやってきた。ただ精神的に重圧がかかるところだし、最近は疲労がでてきた。彼にとって、チームにとって一番いい場所を考えないといけない」。森福自身も今季途中にセットアッパーからクローザーに転換された経緯がある。

 ここまでの岡島の貢献度は驚異的だ。6年ぶりに日本球界復帰し、すべて救援登板でチーム最多22ホールドをマーク。失点は6月28日オリックス戦の1点だけで、安定感はピカイチだ。国内でセーブを記録すれば、日本ハム時代の06年8月15日西武戦以来、6シーズンぶりとなる。

 摂津、大隣、武田の3本柱以外は固定できていない先発陣についても、高山コーチは「1試合ごとに選手を見極めていきたい。下(2軍)の投手にもチャンスはある」。今日14日からロッテとの本拠地3連戦。チームは現在、借金1の4位だが、首位日本ハムとは4・5差と逆転圏内。100試合を過ぎ、投手陣は総動員の様相を呈してきた。【大池和幸】