<オリックス0-5ソフトバンク>◇17日◇京セラドーム大阪
ソフトバンク陽耀勲投手(29)が今季初勝利をプロ7年目の初完封で飾った。9回2死。最後の川端を高め直球で空振り三振に切ると、左拳をギュッと握った。「最高です。何も考えず、1球1球、それだけ。大阪のファン、ありがとごじゃいました」。相手打線を寄せ付けなかった快投を、ちょっぴり苦手な日本語で恥ずかしそうに喜んだ。
10日楽天戦で3回2/3を無失点でしのいだロング救援が評価され、2年ぶりの先発マウンドが巡ってきた。「先制点もらって、自分の気持ち楽になった」。わずか3安打。二塁を踏ませたのは2度だけと相手を圧倒した。「5回くらいで疲れた」と言いながら7回に最速149キロを計測。力で押し、スライダーも四隅に収めた。8回以外は毎回の10奪三振、無四球のおまけ付き。「1球1球いけるところまで」と103球を丁寧に投げ抜いた。
台湾の少数民族アミ族出身で、一族はスポーツに秀でた人材が多い。弟の日本ハム陽岱鋼に1軍実績で先を越されているが「自分は自分」とひたむきだ。外国人枠の関係もあり、投手王国では出番は限られ、中継ぎ起用も多い。それでも先発にこだわり続け、結果を出した。秋山監督も「素晴らしかったね。四球を出さなかったしね」とべた褒めだった。
3連勝でチームは5月26日以来の貯金1とし、3位ロッテと0・5ゲーム差。昨年の日本一にようやく「陽」が差した。摂津、大隣に続き、今季3人目の完封を果たした左腕は「日本に来て7年目で一番うれしい」と言った後、「やっぱり日本語難しい」とやはり恥ずかしそうに笑った。【押谷謙爾】
◆陽耀勲(ヤン・ヤオシュン)1983年1月22日、台湾・台東市生まれ。小3から野球を始める。台湾文化大では外野手も兼任。05年10月にソフトバンクへ入団。06年には台湾代表としてWBCに出場。弟の陽耀華は四国九州アイランドリーグに所属していた。末弟の陽岱鋼は日本ハム内野手。178センチ、87キロ。左投げ左打ち。



