<オリックス1-4ソフトバンク>◇18日◇京セラドーム大阪
ソフトバンク大隣憲司投手(27)がハーラートップタイ、自身4年ぶりの11勝目を挙げた。オリックス打線を8回4安打1失点で料理。「コントロール、勢いとも納得がいった。変に力まず腕を振ることだけを考えました」。最速139キロながら、先発に8人並んだ右打者の内外角へチェンジアップとスライダーを操り、すべて空振りで9三振を奪った。
巨人に移籍した左腕エース杉内に似通う脱力投法。行き着く過程には主将・小久保の存在があった。
「完投のかかった試合で連打され『お前にはダルビッシュみたいな切れはないんや』と言われ、自分の中で考えが変わった。イケイケどんどんでやっていた時期でしたので」
09年8月4日のロッテ戦だ。大隣は6点リードをもらいながら、完投まで残り3アウトからあっさり3連打で1失点。当時中継ぎの摂津を6連戦の頭から投入せざるを得なくなり、マウンド上で「何回、同じことをやっとんじゃ!」と“公開説教”を受けた。小久保は「期待する選手だからキレた」と当時を振り返る。時間はかかったが、その思いに少しずつ応えることができた。
その恩人が今季限りでの引退を表明してから、チームは無敗。大隣が言う。
「より一層団結しています。花道をつくるじゃないけど、あらためてそういう気持ち。小久保さんに数え切れないくらい怒られ、その1個1個が自分の実になったと思う」
これで自身6連勝と絶好調。防御率1・78、勝利数11、勝率7割3分3厘と、投手3冠だ。リーグ3連覇、連続日本一まで、成長の跡を示すマウンドはまだ残っている。【押谷謙爾】



