<ソフトバンク5-3楽天>◇12日◇福岡ヤフードーム
ソフトバンクが5連勝でついに首位に2ゲーム差と再接近した。多村仁志外野手(35)が、5打数3安打1打点、猛打賞の働きで打線をけん引。楽天から1失策と記録に出ないミスの“アシスト”もしっかり得点につなげた。明日14日からの日本ハム、西武との直接対決6連戦に向け、エンジンは快調だ。
意外にも今季2度目の猛打賞だった。多村は「だってあまり試合に出てないですもん」と控えめに笑った。開幕から腰痛で出遅れ、まだ62試合。先発も保証されていない。それでも「こういう優勝を狙える、競った中で必要とされるのは意気に感じます」。その気概はバットにこもり、3度の快音で発露した。
3回は中前適時打で出塁すると、続く長谷川の三塁打で一塁から一気にホームまで生還。「いい追加点が取れました。それよりハセ(長谷川)のヒットのおかげで一塁からホームまで全力で走らされました。それを褒めてもらいたいです」。ベンチで息をするたび肩が上下した。お立ち台でも「疲れました」とおどけると「1番に予約していた」というトレーナー室に直行した。
5連勝中はすべて先制。2回は楽天の“援護射撃”もあった。先頭打者・多村の二塁打は聖沢の打球判断の遅れもあった。さらに3回は1死から明石の二ゴロを藤田がトンネルして攻撃が始まった。長谷川の適時三塁打も牧田のダイビングキャッチ失敗が起点。相手のミスを得点につなげるソツのなさをみせたが、秋山監督は「そういうところで点が入ったり、取られたりする。集中していかないとな」と油断しなかった。
今季最多タイ、4月以来の貯金6とし、首位と2ゲーム差まで接近した。「2軍、3軍のスタッフにも優勝旅行に連れて行ってほしいと言われています。チームは1軍だけではありませんから」。5カ月前は2軍と3軍で調整した多村が、チーム全体の思いを口にした。【押谷謙爾】



