10月22日に行われるドラフトまで残り1日となった。今回で最後のアマチュア野球特集は「指名を待つ男たち」で、運命の日に立つ社会人、大学、高校の計3人を紹介する。

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立大・斎藤蓉投手(4年=仙台育英)は、両親の込められた願いの通りに育った。名前の由来はハスの花のように大きく、広い心を持つこと。高校時代には全国の頂点に立った「光」も浴びたが、立大ではケガに苦しんだ「陰」も味わった。高校と大学で対照的な2つが合わさったからこそ、今の斎藤は作られている。ちょっとやそっとでは折れない。芯の強さのようなものが見えた。

仙台育英時代の4年前の夏の甲子園では4試合に登板し、決勝下関国際(山口)戦では7回失点と好投して東北勢悲願の日本一に貢献した。プロ入りを見据えて立大に進学した1年夏に左肘のトミー・ジョン手術を受けた。「最初は本当に自分の肘なのか」と疑うほどで、地道なリハビリは堪えた。チーム練習に合流できない8カ月間。リハビリ時に必死に書き留めた経過ノートで自分と対話を繰り返し、恩師として慕う仙台育英・須江航監督の励ましに勇気づけられた。周りの支えに感謝する時間となったからこそ、3年春のリーグ戦初勝利への喜びはひときわ大きかった。

今春にはリーグ戦で左ひじを痛めた。診断名は「左肘の筋損傷」。再びケガで戦列を離れることになったが、「靱帯じゃなくてよかった」が本音だった。「ケガばっかりの4年間は満足にいくような結果ではないけど、ケガをしない体作りやフォームの修正を考えるようになったのもその経験があったから」。

山あり谷あり。それが斎藤を強くした。目の前に迫ったドラフトだが、気負うような気持ちはない。「実感は当日になったら湧いてくるかも」と話していた。

◆斎藤蓉(さいとう・よう)2004年(平16)4月17日生まれ、山形・鶴岡市出身。小2から城北ホワイトイーグルスで野球を始め、鶴岡四中時代は酒田シニアに所属。中3夏に全国大会出場。仙台育英では2年春からベンチ入りを果たし、3年夏の甲子園初優勝に貢献。立大では3年春にリーグ戦デビュー。20日時点で通算19試合に登板し、2勝4敗、防御率4・63。

趣味は「きれいなフォームの選手を観察すること」で、目標とする選手は楽天・前田健太。175センチ、77キロ。左投げ左打ち。

【イラスト】今秋の主なドラフト候補一覧
【イラスト】今秋の主なドラフト候補一覧
立大・斎藤蓉(2026年10月撮影)
立大・斎藤蓉(2026年10月撮影)