<フェニックスリーグ:日本ハム6-3中日>◇11日◇アイビー

 自らの課題と向き合い、克服するためのきっかけの一打が、中堅フェンス手前まで飛んだ。日本ハム中田翔内野手(23)がフェニックスリーグ中日戦の3回1死一塁の場面で、センターオーバーの適時二塁打を放った。「しっかりとバットが振れたので安心しました。走者がたまっているところで、集中してやっていきたい」。一喜一憂することなく、CSを含めたこの先を見据えた。

 ともにチームトップの24本塁打、77打点の成績を残したが、得点圏打率は1割9分8厘で、リーグワースト2番目。「勝負強さ。チャンスでどういう打撃ができるか」。

 打線の中心を任されているだけに、深刻な問題として受け止めている。この日は走者一塁という状況だったが、前を打つ糸井が出塁した時点で“仮想得点圏”として、集中を高めていった。

 先頭打者だった6回にも左前打を放ち、3打数2安打1打点とシーズン終盤同様に好調をキープ。それでも試合後は最後まで居残り、ロングティー打撃などで汗を流した。「重心が前に突っ込み気味だったので」。ポストシーズンで大暴れするため、直前調整でもレベルアップに余念がない。【本間翼】