<コナミ日本シリーズ2012:巨人1-0日本ハム>◇第2戦◇28日◇東京ドーム
不動の若き4番には、敗戦以上に悔しい結末だった。5回の途中、死球を受けた左手を氷嚢(ひょうのう)でぐるぐる巻きにした日本ハム中田翔内野手(23)が、1人“戦場”を後にした。都内の病院で検査を受けた結果、左手甲の打撲と診断された。「今は痛いけど、明日は大丈夫だと思う。引きずっていてもしょうがない。切り替えて」。試合終了時にはベンチへと戻り、敵地が沸く光景を目に焼き付けた。
1回の第1打席だ。巨人沢村の149キロ直球が左手甲を直撃。先頭打者の陽岱鋼に続き、イニング2つ目の死球に日本ハムファンからはブーイングが飛んだが、痛みをグッとこらえ、一塁へ向かった。だが、痛みで握力は奪われた。「ズキズキって言うか、動かない」。4回の第2打席で一邪飛に倒れると、栗山監督は「打ち方がしんどそうだった」と即交代を決断した。
レギュラーシーズンは144試合に4番でフル出場した。明日30日の第3戦以降の出場は、当日の状態を見て判断することになるが、調子が悪いときでも打順を動かさなかった同監督は「今年1年、苦しみも含めて、あの位置(4番)を守り通すと思ってきた」と、復帰を信じる。中田も「次はホームだから切り替えて」と前を向いた。
4番を欠いた打線は、1点に抑えられた前日27日の初戦同様、この日も5安打と苦しみ、完封負け。栗山監督は、4回1死一塁で小谷野の中前への打球がセンターゴロになったことに「ああいうところに飛んでしまう流れ。人知を超えている流れ。ダメなものを変えていかないと」。沈滞ムードを振り払うには、一振りで流れを変える中田の存在は欠かせない。【本間翼】




