超異例!
自分を貫き、いきなりブルペン!
10日に始まった阪神の新人合同自主トレで、ドラフト1位藤浪晋太郎投手(18=大阪桐蔭)はいきなりブルペン入りした。捕手を立たせたまま30球。視察した和田豊監督(50)ら首脳陣に意思を伝え、慣例を破る自己流調整を進めた。並のルーキーと違うスケールの大きさを初日から感じさせた。
鳴尾浜球場に緊張が走った。待ちに待った、新人合同自主トレ初日。プロとして“初キャッチボール”を終えた藤浪の元に畑山スカウトが近づき、言葉を交わした。藤浪はメニューの輪を離れ、ベンチへ…。どこか故障したのか-。
不安をよそにグラウンドに現れた藤浪は練習用の虎カラーグラブを、投球用の赤いものに持ち替えた。ダッシュでブルペンに向かった。首脳陣と報道陣の目が、一挙に注がれた。
捕手は立たせたまま。1球、2球とミットをたたく乾いた音が響き渡る。約7分間で30球。初日からいきなりのブルペン入り。異例のメニューは、藤浪が志願したものだった。
藤浪
自分が投げたいと思って投げました。平地とマウンドでは感覚が違うので、確かめようと思って投げました。
身長197センチ、微妙な感覚の狂いが大きなずれを生んでしまう。高校3冠(春夏甲子園、国体)右腕は現役中はもちろん、引退後も継続してブルペンに入っていた。昨年末は12月28日まで、年明けは本格始動した4日から、捕手を座らせてブルペンで投じた。ほぼ毎日のペースで、必須のメニュー。一方で新人が合同トレの初日からブルペンに入るのは鳴尾浜では極めて異例だ。事前に担当スカウトを通じ和田監督や中西投手コーチにブルペン入りの希望を伝え、承諾された。堂々と自分流を貫き、慣例を塗り替えた。
藤浪
自分としては普通のことなので、特別ブルペンに入ったという感覚はなかった。毎日とは言わないですけど、間隔が空きすぎるとあまり良くないタイプなので、ある程度、傾斜を使って投げていきたい。(本格的に投げる時期は)決めてないですし、自分が決めることではない。キャンプに入って暖かくなってからでも十分だと思う。
パフォーマンスでもなければ、焦っているわけでもない。首脳陣の前でもマイペースに自分流を貫いたまで。今までの自分を信じ堂々と記したプロ野球選手藤浪の第1歩。ブルペンのマウンドに、確かな足跡を刻み込んだ。【山本大地】



