球数制限の秘策は「ハイボールでウィ~」!?

 WBC日本代表候補の西武牧田和久投手(28)が21日、ハイボールでの1球1死プランを立てた。この日、西武第2球場で自主トレを公開。今オフ初めてブルペン入りし、立ち投げで30球投げた。滑るとされるWBC公式球の対応に自信を見せつつ、「際どいコースで勝負する。ハイボールで1球で仕留められるようにできれば」と球数制限への対策もバッチリだった。

 低めから浮き上がってくるボールは、アンダースローの武器。高めに投げれば、ポップフライの可能性も高まる。過去の国際大会で、ロッテ渡辺俊が活躍したように、牧田も「アンダースロー特有の目線のズレがある。高低をうまく使えれば」と踏襲する。世間ではウイスキーをソーダ水で割ったハイボールがブーム。タレント福田彩乃がハイボールのCMに出演する女優の吉高由里子を「ハイボールでウィ~」とまねるが、牧田は日本を「ハイボールでウィ~ん」に導く。

 球数制限に言及した理由は、フル回転する覚悟があるからだった。プロ2年間で抑えと先発を経験。「先発、抑え、中継ぎ、任せられればどこでも投げます」と言う。1次ラウンドは65球、2次ラウンドは80球、準決勝以降は95球が限度。球数次第で、登板間隔も制限される。球数を少なくするため、高速シンカーの習得や中日山崎(当時は楽天)を怒らせた高速クイックの解禁も示唆。いくらボールが変わっても、創意工夫を重ねる牧田流で決戦に挑む。【久保賢吾】

 ◆ハイボール

 ウイスキーをソーダ水で割ったカクテルの一種。昭和30年代に大ヒットし、ここ数年の間に若者の間でブームが再来した。女優の吉高由里子がサントリー「トリスハイボール」のCMに出演。牧田は「そんなに飲まないです」と話すが、野球選手の間でも愛飲者は多数。