WBC日本代表候補の広島今村猛投手(21)に、新守護神プランが浮上した。広島・廿日市市内で取材に応じた野村謙二郎監督(46)が21日、「猛が一番後ろというのも考えている」と明かした。今村は昨季チーム最多の69試合に登板し、防御率1・89と抜群の安定感を見せた。ミコライオが体調不良の際には代役を務め4セーブを挙げた実績もある。イニングまたぎも苦にしない若き右腕が、要職に就くかもしれない。

 成長著しいセットアッパーに白羽の矢が立った。野村監督が思い描く構想の中には「守護神・今村」という形が見えていた。昨季チーム最多の69試合登板とフル回転し、実力が認められてWBC日本代表候補にも選出された。野村監督は信頼する右腕への起用法について口を開いた。

 「猛が一番後ろというのも、投手コーチとも話をして考えている。ミコライオと新外国人の兼ね合いもあるけど、キャンプ中盤か3月までには決めたい」

 防御率1・89という数字が示すように、安定感は抜群だ。29試合連続無失点の球団記録も樹立した。守護神の条件として、タフであることも今回の配置転換プランの一因となっている。

 昨季はサファテが不振に陥り、途中からはミコライオが代役を務めた。だが、腰や首など度重なる体調不良で登板回避を余儀なくされる事態が頻発した。また、野村監督は「ミコライオの場合、2イニングに絡むと難しさがある」と起用する側の悩みを明かした。そういった緊急時にも、イニングをまたいだり、代役を務めて穴を埋めたのは今村だった。

 今季は外国人選手が投手3人、野手3人と外国人枠4人のやりくりが重要となってくる。そのためには、勝利の方程式に外国人2人を当てはめるのは避けたいところ。指揮官は今村の守護神定着のためにも「福井が1年間、中にいてほしい」と新セットアッパー候補右腕にも期待を寄せた。

 今村はすでに宮崎・日南で先乗り合同自主トレに参加し、2月の日本代表合宿に向け急ピッチで調整している。野村監督は「(本戦に)マエケン1人で行くよりも(今村と)2人で行って刺激を受けてきてほしい」とエールを送った。世界の舞台を経験して一皮むけた右腕が、チームの重責を背負うことになる。【鎌田真一郎】

 ◆広島の守護神

 09年までは永川勝が絶対守護神として君臨。だが、10年は開幕直後に不振に陥ると横山、シュルツ、大島ら“日替わり守護神”で乗り切った。11年は1年目サファテが35セーブを挙げる活躍を見せたが、12年は手術の影響もあり球威が落ち、シーズン途中から配置転換。セットアッパーだったミコライオが抑えの代役を務めた。