ソフトバンク新垣渚投手(32)が「マエケンカーブ」の本格マスターに動いた。23日、西戸崎合宿所のブルペン。速球派の右腕からドロンと縦に割れる軌道を描くと、受けた加藤領健ブルペン捕手が「ナイスボール!」と叫んだ。

 「今までは確信を持って投げていなかったけど、テレビ番組でマエケンが教えているのがやってて…。投げたら良かったので」。投げる直前「渚カーブ」とつぶやいたが、源流は昨年最優秀防御率1・53の広島前田健にあった。

 従来のカーブは斜めの軌道だった。以前よりリリースポイントを早くすることで「縦に落としたい」という新垣の理想に近づいた。さらに「真っすぐを投げる時も肘が上がるようになった」と思わぬ効果も。ドラフト1位東浜が試合中のフォーム修正にカーブを利用すると聞いており、「カーブを投げる時には体がうまく割れるからいいですね」と、後輩からも投球ヒントを吸収していた。