エッ、頼みの昌まで!?

 守道竜の先発陣が非常事態だ。中日山本昌投手(47)が12日、インフルエンザでダウンした。ナゴヤ球場での練習後に体調不良を訴えて病院へ急行。インフルエンザA型と診断され、5日間の自宅安静を命じられた。13日からの関東遠征で予定していた登板もキャンセル。調整遅れは避けられず、確定していた開幕ローテも微妙な状況となった。高木監督は一言、「しゃあないわな」と深いため息だ。

 約半月後に迫る開幕とは対照的に、ローテ6人衆がますます見えなくなった。山本昌が白紙となれば、確定は吉見、中田賢、山内の3人だけだ。岩田、伊藤、大野らの若手は背信続き。11日にはとうとう西川に2軍行きを命じた。メジャー48勝右腕のカブレラは故障離脱。急きょ中継ぎ構想のブラッドリーを14日西武戦でオープン戦初先発させるが、監督は「あと2、3回投げていけるとなれば」とあくまでテストの位置づけだ。「(最低)3イニング投げてくれりゃいいんだよ」。ふがいない先発陣へのボヤキが止まらなかった。

 守道竜はインフル禍にも苦しめられている。2軍遠征先の明石でも、11日に前田章宏捕手(29)、12日にドラフト3位の古本武尊外野手(22=龍谷大)がインフルエンザA型を発症。5日間の静養と隔離を命じられた。1月初旬の高木監督に始まった感染者は山本昌でなんと9人目。収束どころか再拡大の恐れも出てきた。今年のチームはクラークの薬物騒動や、浅尾ら3人のWBC落選、さらには相次ぐ主力の故障や病気離脱など終わりなき厄災続き。そしてセ・リーグ相手の練習試合&オープン戦は6戦全敗…。いったいどうなる、守道竜!【松井清員】