<DeNA4-7巨人>◇4日◇横浜

 巨人先発の沢村拓一投手(25)は、WBCを経て大きく成長した。今季初先発は6回を投げ4失点。自身の1勝目を傍らに置き「チームに勝ちはつきましたが、個人的には反省です。8、9回まで投げなくてはいけませんでした。中継ぎの方、野手の方に迷惑を掛けてしまった」と話した。

 2週間ほど前の3月17日、この夜と同じ全力投球をしていた。WBC準決勝、AT&Tパークのプエルトリコ戦だった。仕事場はいつもと全く違った。先発は前田健。侍メンバー13人の中で、最も早くブルペンに向かった。先発の専門家が3度も肩を作り、全力で100球ほど投げた。結局、出番のないまま終わった。

 沢村にとって、WBCはどんな意味があったのか。

 沢村

 WBCに行ってダメだったら、経験させてもらったことが無意味になる。経験できたことを今シーズンに生かさないといけない。自分の勝ち負けじゃなくて、9回が終わった時に、チームが勝っている状態にしたい。

 下支えするブルペンの苦労と、チームの勝利に勝るものはないことを学んだ。原監督は「良かった。内海と違った形で、軸になって」と3年目の沢村を評価した。【宮下敬至】