日本ハム大谷翔平投手(18)が12日、「二刀流」の運用本番へ向けての試運転を敢行した。前日11日にイースタン・リーグのロッテ戦でプロ初先発。一夜明けたこの日、オリックス戦は欠場した。「(体の)だるさは、なかった」と肉体的には余裕もあったが、投手としての調整、ルーティンを優先させるのが狙い。栗山監督は「今日は投手としての扱い。昨日、先発してるからね」と話した。

 今後、1軍で投手と野手の両面で起用を目指しているが、その骨格が少しだけ見えた。試合前練習では右翼での守備練習やフリー打撃と、野手としてのメニューをすべて消化。その後はシートノックへの参加を免除され、登板機会がない先発投手とともに行動した。

 先発投手は、登板翌日のランニングなどの有酸素運動で、次戦に備えて疲労を軽減するなどの基本メニューがある。この日のように試合前に野手として調整すると、そのための時間が取れないケースがある。1軍で二刀流を実践するには、登板翌日の調整パターンは「野手→投手」。野手としてのスタメン出場は、見送られる方向で進みそうだ。

 この日は5回までに約40分間、自転車型トレーニング器具で調整。試合後半はベンチで出番に備えていた。今日13日はオリックスの予告先発が右腕の西。指揮官は「使うつもりでいるけど、状態を見てからだね」としたが、4試合ぶりのスタメン復帰が濃厚。「先発機会があれば、しっかり準備したい」と意気込んだ。【木下大輔】