<巨人1-0広島>◇5日◇東京ドーム
始球式を成功させ、記念日試合を勝利で飾った裏には、原辰徳監督(54)の“活躍”があった。「勝ててホッとしています。2人ともプロ野球界も含めて貢献された人。そういう意味でも勝利し、花を添えられたということで少々の恩返しができたと思います」と振り返った。
負けられない思いは、采配にもにじみ出た。8回まで完封ペースだった先発内海を代え、守護神西村が9回にピンチを迎えるとマウンドに歩み寄った。2死満塁で左打者の安部を迎えた右腕に「ここは指示に従ってくれ」と山口をリリーフに送り出した。普通、監督自らがマウンドに向かうときは続投のケースが多いが、特別な試合を重視する中でも選手の心情もケア。無失点リレーを完成させた。
始球式では捕手を務め、内角高めのボール球をキャッチ。「ファウルでも危ないし、後ろにそらせば首相に当たってしまう。ナイスプレーだっただろ」と爽やかな笑顔。体を張った見事な動きだった。
長嶋監督時代に野手総合コーチに就任。「私は長嶋監督を全身全霊で支えます。監督も僕をかわいがってください」と引き受けた恩師。自らが監督に就任し、FA宣言した松井選手に「俺が松井の立場ならメジャーに挑戦する。頑張ってくれ。応援するぞ」と快く送り出した4番の後継者。歴史に刻まれる1ページをバックアップした。【小島信行】



