神宮の二刀流をチェック!

 阪神の中村勝広GM(63)が21日、神宮球場で行われた東京6大学野球の慶大-明大を視察した。お目当ては、明大の「4番一塁」で出場した岡大海(おか・ひろみ)内野手兼投手(4年=倉敷商)。大学通算3勝の速球派右腕から、大型野手としての高い才能を感じ取った。

 中村GMは、佐野スカウト統括らとともにスタンドから目を凝らした。最速153キロの慶大白村明弘投手(4年=慶応)の話題は「個人名とか感想とかはちょっと…」とさえぎりながら、自ら切り出したのが岡だった。「明治のファーストは、大型野手としての観点で考えている」。初の直接チェックで高評価だった。

 岡は185センチ、83キロと恵まれた体で、右打席から鋭い打球を飛ばす。倉敷商から明大と、元監督の星野仙一氏(現楽天監督)と同じルート。テニスブームを起こした漫画「エースをねらえ!」の主人公と同じ名前だけでなく、投打に抜群のセンスも注目される。今秋のドラフト1位最有力候補に桐光学園・松井裕樹投手(3年)を挙げるが、上位候補で将来のエースならぬ4番も狙う。

 ◆岡大海(おか・ひろみ)1991年(平3)7月15日、岡山・倉敷市生まれ。小1から西阿知ジャガーズで野球を始め、倉敷一中では軟式野球部。倉敷商では2年夏に4番左翼、3年夏には4番投手で甲子園出場。高校通算30本塁打、最速144キロだった。明大では2年秋に初登板し、大学通算19試合3勝3敗。今春は2月に右手薬指を骨折した影響で早大1回戦の1イニングのみ登板。打撃は通算127打数42安打で打率3割3分1厘、2本塁打。185センチ、83キロ。右投げ右打ち。