<ロッテ2-4日本ハム>◇22日◇QVCマリン

 逆襲へ再加速だ。日本ハムがチーム一丸で今季初の5連勝を飾った。リーグ戦再開初戦のロッテ戦は、ここ数試合でクリーンアップに入っていた大谷翔平投手(18)が投手調整優先で欠場。さらに、先発吉川光夫投手(25)が両足をつり、3回途中で降板するアクシデントに見舞われたが、継投と好守、つなぎの打線で接戦を制した。借金は5月6日以来となる「4」まで減った。

 指揮官が自ら声を張り上げ、ベンチで選手を鼓舞した。終盤に点差は詰まったが、粘った。今季初、リーグ制覇した昨季も1度しかなかった、5連勝だ。栗山英樹監督(52)は試合後、報道陣の質問を遮った。「ごめん、飲んでいい?」。持っていたペットボトルのお茶を、流し込んだ。ノドが、からからだった。

 栗山監督

 とりあえず勝ちからスタートできた。強いロッテを相手にね。とにかく1つでも前に進む。まず1つ取れた。

 昨季王者が、ひたひたとライバル5球団に歩み寄ってきた。

 “ハンディ”もアクシデントも乗り越えた。リーグ戦再開の「開幕メンバー」に、大谷の名前はなかった。書きたくても、書けなかった。先発登板予定の26日ソフトバンク戦(東京ドーム)へ向け、試合前にブルペンで83球を投げ込んだ。栗山監督は「(野手で)使いたいなと思うときはいっぱいある。でも今やらなきゃ、今日やらなきゃいけないことがある。投げることをきっちりやらなきゃいけない」。打率3割2分9厘。ここ7試合中4試合でクリーンアップを打つ打者・大谷の存在感は増しているが、投手・大谷としての調整を、優先した。

 打線は1点リードの3回にアブレイユ、中田の連続適時打で追加点を挙げると、5回には陽岱鋼がバックスクリーンへ10号ソロ。指揮官は「ホームランでしか点が取れていなかったのが、中軸にタイムリーが出てきている」。つながりのある攻撃に、目を細めた。

 予想外のアクシデントは3回。吉川が角中へ2球目を投げた直後、表情をゆがめて足を気にした。両足をつって緊急降板。しかし、わずか10球足らずの投球練習でマウンドに上がった鍵谷が、6回まで無失点に抑えて2勝目を手にした。「自分がいくとしたらああいう場面。心の準備はしています。ここ最近いいムードで試合ができているので、途切れさせないようにと思った」。QVCマリン特有の風を利用し、カーブ、スライダーを主体にした組み立てで、吉川を、チームを救った。

 一時は「10」あった借金は「4」まで減った。「これだけ(試合間隔が)開いてると連勝という感じがしない」と話す栗山監督だが、上位の背中は、確実に近づいている。眠っていた昨季王者が、パ・リーグの台風の目になる。【本間翼】