藤浪に試練の3番勝負!

 23日DeNA戦で3敗目を喫した阪神ドラフト1位藤浪晋太郎投手(19)に、荒療治が施される。中西投手コーチが24日に「次でどうこうするというのはない。オールスター前まではこのまま行かせるよ」と、球宴まで日曜日先発を継続することを明言した。広島は前田健、DeNAは三浦との投げ合いが予想される球宴までのサンデー3試合。休ませるのではなく、試合で投げながら復活を促す考えだ。

 藤浪本人も「かなり余計な力が入っていた。自分が思っている投げ方とだいぶ違いました」と前日の敗戦を振り返る。状態は決して良くはないが、首脳陣の期待は変わらない。1カ月近く白星から遠ざかるプロの壁に中西コーチも「自分で乗り越えるしかない」とあえて厳しく話した。

 突き放すだけではなく、道しるべは示した。中西コーチは「バランスやろな。昨日は横から投げたり、上から投げたりしていた」とフォームのばらつきを指摘した。富山での投手練習でも、キャッチボールから精力的にアドバイスを送った。

 藤浪は「脱力して投げろということを言われました。投げた次の日ですし、軽く肩を動かすつもりでやったので、特に感覚をつかむとかはなかったですが」と話した。中西コーチは「焦りもあるだろう。それが力みにつながっている部分もある」とメンタル面の改善も期待した。シーズンを通しての日曜日先発、1年目からの規定投球回クリアなどプロジェクトに沿って登板を重ねてきた。球宴までの3戦で復活の兆しがなければ、登板曜日の変更など策が講じられる可能性もある。まずここから3戦。藤浪が自力復活を命じられた。【山本大地】