日本野球機構(NPB)が秘密裏に統一球の仕様を変更していた問題で、巨人渡辺恒雄球団会長(87)が26日、批判にさらされている加藤良三コミッショナーを擁護した。都内のホテルで取材に応じ、初めてこの問題について言及。「コミッショナーに責任はない。じゃあ、大臣が1人不祥事で首になったら、総理大臣辞めるってことになるか?

 ならんだろ。そんなことやったら国の政治は成り立たんよ」と、話した。

 ただ、統一球問題の詳細については「知らない」の一点張りだった。「僕はね、子供のころから野球のボールを投げたことも、バットで打ったことも1度もない。野球について知っているのは、野球協約だけ。だから、統一球とか何とか言われたって…。それを俺に聞けって言ったって無理だよ、君。知らんことは知らんのだよ」と、苦笑いを浮かべた。

 さらに、使用球を統一すること自体に疑問を投げかけた。「ミズノ社になんで独占させたの。俺は競争がいいと思ってたから。いろんな社で作ったやつを各球団が決めたら面白いなと思ってたから」と持論を展開。最後に「コミッショナーの責任は完全にない」と念押ししてホテルを後にした。