藤浪よ、もっと暴れろ-。阪神和田豊監督(50)が1カ月間、勝ち星のないルーキー藤浪晋太郎投手(19)に檄(げき)を飛ばした。27日、甲子園での全体練習を指揮した和田監督は、広島との第3戦(30日)で相手のエース前田健と投げ合う藤浪について、こう話した。

 「今日のブルペンは見てないけど、ブルペンでは暴れてるもんね。いい意味でだよ。変にまとめようと思わないでね。逆に言えば、まとめる能力があるということなんだけど、そればかりになってしまうと藤浪のいいところが消えてしまう。まあ、ここのところ勝ってないんでね。本来はああいう投手じゃない」

 前回登板のDeNA戦(横浜)では4四死球をきっかけに4回5失点。プロ最短KOを食らった。ただ、指揮官には制球に苦しむあまり、本来の武器まで影を潜めたと映ったようだ。これまで、ダイナミックなフォームと腕の振りで打者を牛耳ってきた。高卒1年目だからこそ、目先の安定感を求めるより、粗削りでも己の武器を最大限に使ってほしいのだろう。

 一方の藤浪は投球練習を行った後、尊敬するマエケンと初めての投げ合いについて、こう語った。

 「自滅しないように、余計な四球を出さないようにということです。前田さんは球界を代表するピッチャーですし、最近は楽天の田中さん、DeNAの三浦さんと、プロ野球界で一線級でやっている方ばかり」

 高校時代から15戦不敗の甲子園というアドバンテージもある。精密機械のようなマエケンに対し、藤浪が荒々しさでぶつかることができるのか。怪物新人に5試合ぶりの白星がつけば、猛虎も、これ以上ない勢いを手にする。【鈴木忠平】